11/3(日) 3・4位決定戦 VS 第1シード森田 皐介選手 5-7 3-6 で惜敗。
1セット目4-1でリード、追いつかれながらも5-3 40-15 2本のセットポイントがあった。このゲームがキーゲームとなる。攻めきれず5-7でとられてしまう。2セット目には森田選手の徹底したノーミスの守り、3球目攻撃のテニスの前に屈し残念ながら敗退。セットポイントを逃した時点で勢いが相手にいき、流れが変わってしまう。1セット目9ゲーム目のキーゲームを取れなかったことが大きな敗因だった。(試合経過参照)
《大沼くん・河内コーチからメッセージがあります》
《大沼広季くん》
まず、ここまで勝ち上がる事ができたのは、リバーの皆さんの応援があったからこそ出せた結果です。本当にありがとうございました。
今大会を通して、集中力がとても良い状態を保てた事が勝因です。その中で、シュートやショートクロスなどのV・I・X攻撃のコンビネーションを戦術に組み入れた自分のプレースタイルを貫き通せました。
今後の課題として、コースとスピードを兼ね備えたサーブの確率を上げる事。早いタイミングで時間を奪いにいくライジングショット。勇気を出して積極的にネットに出ることです。
最後に、1週間コーチを借りてすいませんでした。でも、朝練習から夕方の対戦相手対策などコーチは必要でした。特に試合中コーチに応援してもらって集中力を最後まで保てました。
リバースタッフ、応援してくれた皆様、誠にありがとうございました。
大沼 広季
《河内コーチ》
全国大会を終えて
まず始めに、1週間にわたり全国大会帯同のため留守にし、リバーのレッスン生・父母の皆様には大変ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、ご理解をいただいたことにお礼申し上げます。と同時に大沼こうきくんの活躍を応援していただいたことに改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。また、HPをみて応援してくれていたテニス関係の皆様・仲間たち、ありがとうございました。また、留守を守ってくれたリバースタッフの皆様、ありがとうございました。
今回U15の全国大会を最終日まで残れた事は、私のコーチ人生の中で初めての体験でした。
去年は、MUFG全国大会で松尾君がベスト8、今年はこうきが同大会でベスト8、今回はその成績を上回る第4位。リバー初快挙の成績でした。スクールを立ち上げるときに自分の中で目標にした「全国大会で通用する選手、全国大会で上位に入れる選手の育成」を目標にやってきましたが、3年で叶ってしまいました。今度の目標は3位以内を実現できる新たな目標としていきます。リバーのテニスが全国大会で通用する事を証明してくれて、ありがとう。こうき君
今大会で大変だったのが、期間中の練習場所の確保でした。初日はオフィシャルホテルに泊まったが、練習場所と会場から遠いため、2日目からは会場と練習場所の中間地点のホテルに移りました。これで移動時間とタクシー代を削ることに成功!しかし練習場所は前日夜7時までに料金を支払わなければならないため、夕方練習後、受付がある大野城体育館まで3キロの道のりを2人でランニング(帰りは2人とも疲れて心が折れてしまい、森田マネージャーの使えるサービスは使う精神に則り、タクシーで帰ったり)したり、博多ラーメンが食べたい為に3キロ歩いたり(帰りは同じく心が折れて、タクシー)大変でした。4日辺りでこうきがだだこねて、今度甘えたこと言ったらコーチ帰るからと叱ったり色々ありましたが、選手をベストな状態でコートに入れることという自分の役割は果たせたと思います。
今大会色々な試合を観て、勝ち負けがはっきりわかれた共通点は「集中力の持続とラリーを続けられる能力」でした。
高い技術は持っているが、イージーミスからメンタルが異常状態になり、ラリーを続けられなくなるパターン。展開作りを無視して無理に打ちすぎて自滅パターン。ボールが遅すぎて主導権が取れないまま負けるパターンなどなど、、、
勝つプレーヤーの共通点は、『攻めながら守る』か『守りながら攻める』のどちらかになります。
『攻めながら守る』は、球の速度は速い(攻める)が無理にキツいコースを狙わずラリーの主導権を取った状態を維持して(守る)プレッシャーをかけていく。
『守りながら攻める』は、自分がコントロールできるスピード以上の打ち込みはせず(守り)、相手が抜いたボールに狙いを定めてカウンターショットを放つ(攻め)
攻めながら攻めると自滅
守りながら守ると主導権が取れない
ここら辺の組み立て方をリバーの選手1人1人が理解して使えるようなレッスンメニューを作成して、1試合でも勝てるように指導・コーチングを行っていきたいと思います。
こうきの応援皆様本当にありがとうございました。
リバーテニススクール
河内 良容
一緒に写っているのは、本大会ダブルス優勝者 丹下・薦田ペア(丹下選手はS準優勝)
試合経過:森田選手は クロスにリスクを負わないで守りながら攻める。そこで、『X攻撃』クロスを我慢強くラリーする。基本バックストレートは使わないで、主導権を取った時だけ、フォアのストレートを使う。
1セット目:試合の入りから、メンタルが崩れていた様子が伺えた。(前日の敗退か?)そのためか、大沼くんの我慢強いクロスラリーが功を奏して有利に展開していた。4-1まで一気に大沼主導でとっていった。しかし、6Gから大沼くんのミスが増えてくる。クロスラリーから主導権を取ってないのに、ストレートを使い始めてしまう。ストレートを使い始めたら相手からクロスカウンターをもらう展開となってしまい、2G連取され 4-3。相手も本来のテニスを戻しつつある。だが、まだリードしている。大沼くんSの8G目、カウンターをもらわないようにさらに強打して 5-3。相手Sの9G目、15-40のセットポイント2本。大チャンスがやって来る。しかも2本。大沼くんレシーブのイージーミス 30-40。ラリーになるが攻めきれず、相手が勇気をもって攻めたフォアがエースとなり40-40デュース。相手がイージーミスでアドバンテージ大沼。攻めきれずデュース。大沼くんがボールを散らかし自滅でブレイク出来ず 5-4。
ここでニューボール、大沼Sの再び大チャンス。ファーストが入らず、セカンドをたたかれてしまう展開に。簡単にブレイクされ 5-5 追いつかれる。相手Sの11G目、(前日の反省から)甘いボールはオープンで打った後中に入り攻めのボレーで勝負したが、ネットに2本ミス、5-6。大沼S 主導権を取っているが、相手は守りを重視して最後の1本が決まらずミス 5-7。
2セット目:相手S 1セット目が影響しているのか、最初からボールを散らかしてしまう。思うようにならない気持ちが爆発してるかのようなテニス、で簡単に2Gとられてしまい 0-2。相手S 大沼くんがスーパーライジングを使い始めブレイク、1-2。大沼S 引き続きスーパーライジングを使うが、相手に守られカウンターをくらってしまう。相手のミスはほとんどなく、攻めても攻めてもポイントにつながらない。1セット目後半の状態に、1-3 1-4 2G連取される。6G 打ち込みが成功して攻めきり 2-4。相手S 7G目から顕著に相手の3G目攻撃が炸裂し翻弄される。サーブ、レシーブからの3球目を左右・前後に振られ動かされてしまう。この3球目攻撃を攻略できず、ラブGで取られ 2-5。大沼S 打ち切り前に出て攻めの姿勢で挽回 3-5。相手S 3G目攻撃が炸裂し振られてゲームオーバー 3-6。
キーゲームだった1セット9G目が取れなかったことが敗因。徐々に本来のテニスを取り戻しかけていた相手を、断ち切れる大チャンスだった。自信を取り戻すとともに、勢いが相手に行き明らかに流れが移ってしまった。
11/2(土) 準決勝 VS 第2シード 丹下颯希選手(四国/新田高)3-6 4-6 で惜敗。
この試合をナショナルチームのコーチがみていて、試合終了後に反省点を言ってもらえた。その内容はかずコーチが大沼くんに伝えたものと、ほぼ同じだったと大沼くんが語っていた。
3位決定戦 VS 第1シード森田 皐介選手
試合経過:丹下選手は足をしっかり落として低いところから打つ。ボールは低くサブマリンショット、貫通力がある。フィジカルが優れている。あと1年後の大沼くんも丹下選手に近いフィジカルを持てる。
1セット目:相手サービス 序盤から低いボールの打ち合いから 1-1、1-2、1-3、1-4、とリードされてしまう。しかし6G目から、ショートクロスを使って斜め前に走らせる戦術を使い始める。これは5月のMUFG準々決勝で対戦した時有効だったことと、相手のボールに慣れてきていたので使い始める。サービスキープ、ブレイクで2G連取して3-4。相手サーブ、30-40で大沼くんにブレイクチャンスが訪れる。ここで追いつけば4-4。絶好のチャンスに大沼くんがアタックした。相手がスライスでさばいたものを、大沼くんは下がってしまった。そこを攻撃されポイントをとられ、そのままゲームをとられ3-5, 3-6で1セット目を奪われる。あの1本が勝負を左右した。大沼くんがアタックして、そのまま強気で前に出ていれば結果は変わった。たとえそのポイントを落としてもデュース。攻めにいったことと引いてしまったことの大きな違いが次のポイントに影響する。
2セット目:大沼くんサーブ ボールチェンジが9/11(ナイン、イレブン)。ニューボールになったが、今日はサーブが悪くファーストが入らない。注意散漫なことと1セット目をひきずり簡単にブレイクされてしまい 0-1 相手のサービスは好調で0-2。小沼くんサービス40-0までいくが、ファーストが入らず、セカンドをひっぱたきに来た。それに対処ができずアドバンテージまで4本連続とられる。長いラリーからバックのストレートでエース。ショットを思い切り打ちぬいていた。最後はサービスエース、大沼くんは持ち直してきていた。1-2 しかし相手のサービスが好調、ショットもライジングで踏み込んで攻めの一手。1-3 大沼くんサービス 回転系のサーブでワイドに打って、相手を外に追い出してオープンコートに先に打つ展開をつくってキープ 2-3。大沼くんがゾーンにはいりかけていた。が、相手S てがつけられず 2-4。大沼S40-0から相手がセカンドをひっぱたいて、対処できず40-30。ここはファースト入れて主導権をとって、時間を奪いに行くショットが成功してとりきり、3-4。相手S 攻めの一手を崩さずミスもなく3-5。ここから大沼くんの背水の陣、ゾーンに入った。相手のストロークを上回るショットでキープ、アドレナリン全開 4-5。チェンジコート 相手S 打ち合ったがレシーブを真中に返すと先にラインに打ってきてそれが入る。大沼くんも端から端まで走って対処したが、最後は相手がネットにでてエース ゲームオーバー。
大沼くんが負ける試合は、集中力がきれての敗退がほとんどだった。でも今日は最後まで集中力をもたせてMAXの状態での敗退だった。だからこそ、終わったあとに悔し涙が溢れた。
11/1(金) 準々決勝 VS 北信越地区 中島 暁選手(エムスタイルテニスアカデミー) 6-1 7-5 で勝利!ベスト4 準決勝進出!※『テニスマガジン 中牟田杯男子』で検索すると結果が毎日更新されてます。
試合経過:昨日よりさらに『この大会で一番良いプレーだった。1試合ごとに確実に成長している。』と、かずコーチがうなった素晴らしい内容だった。全国大会の大舞台の準々決勝でこれほどの戦いができる技術・メンタル・体力を、毎日の練習で植え付けられていたことに大沼くんもコーチも改めて『今までやってきたことは間違ってなかった』と実感できた内容だった。リバーのレッスンで『全国で通用する技術を入れてある。』とコーチがいつも言っている。試合で何%出せるかは本人次第。それが実証され、かずコーチが指導者としてのさらなる自信と信念を確立した試合でもあった。
戦術:対戦相手の中島くんは、170㎝以上あり体格も良い。高い打点のサービスを持っている。大沼くんの頭ひとつ大きい。前日の試合をみて ①スーパーライジングでベースラインから下がらない。② すきがあれば、すぐ前にでてくる。③ライジングで中ロブ、トップスピンを打ってくる。④すぐに時間を奪いにくる。それに対して大沼くんは、相手が前にでられないくらいのショートクロスを打ったあとストレートに動かして的をしぼらせない。特にシュート回転かける。同じところに3回入れるとタイミングを合わせてオープンコートに打つ。そこを前に出て仕留めるのが得意のパターン。これをさせないためにも動かす。
1セット目:大沼くんサービス お互いキープ1-1。この段階で大沼くんはゾーンに入っていた。一切甘くならず、相手が前にでられないよう打ち抜いていた。深く深く打ち抜く前日の作戦を実施していた。フォアのミスがほとんどなく、相手が自分のプレーをできない状態だった。6-1でとった。
2セット目:1セット目の打ち抜きが通用して1-0 2-0 と先取していたものの、相手は確実に自分のプレースタイルを戻してきていた。3ゲーム目、相手のサービス。ここで流れがかわり、相手が完全に本来のプレースタイルに戻り 2-1。この流れのままブレイクされ 2-2。今までだったらこのまま離されてしまうところだが、ここで大沼くんの頭に昨日の戦いが思い浮かぶ。相手のつぶやき『守ったら打たれる』『何で守ったんだ』守ったことへの後悔の念。試合後の反省会でも、かずコーチから『あのファイトを見習え!』と書かれた。そこで大沼くんもつぶやいてみた。『守ったら前にでてくる。』『打ち抜かなくちゃだめだ!』これが功を奏した。弱気にならず、すべて振りぬき打ち込んだ。3-2 4-2 とリードした。
だが、そう簡単には終われなかった。7ゲーム目相手の高いサービスが決まり4-3、8G目相手の得意なプレースタイルに大沼くんが振り回され、ネットにもでてきてエースを決められてしまい サービスブレイクされ 4-4、サービスが好調になってしまい 4-5。気が付けばリードを許していた。ここでサービスゲームを大切にとり、大沼くんが相手を振り回し 5-5。11G目、相手サービス0-30 このままとられてしまうと思ったがここでも昨日の試合が生きてくる。『甘くなったらとられる。』『打ち抜くんだ。』と呪文のように唱えた大沼くんに運がめぐってくる。打ち抜いて2本のエースをとって30-30。30-40、40-40でデュースとなる。お互いシーソーゲーム、打ち抜いたボールの応酬、どちらもエースのとりあいが何本も続く。相手サービスの有利を大沼くんがしのぐ展開。2度目のデュースで相手にイージーミスがでた。大沼くんアドバンテージ、強気な相手が大沼くんを振り回す。振り回されやっと追いついてロブを上げるが、すでに相手はスマッシュの構え。『またデュースか…』と思ったその時、スマッシュが大きくアウト 6-5に。12G目 大沼くんサービス。1ポイント目に試合の行方を左右するビッグラリーがあった。お互いに後ろに下がらず、ベースライン際の打ち合い。かずコーチも今まで見た大沼くんの試合でいちばんのビッグラリー、その数20往復以上。映画のワンシーンのような、誰もが魅了された瞬間だったらしい。その時大沼くんが打ったボールが、まるでスローモーションのようにネットインに…ネット際に落ちたボールをみた相手は頭をかかえ『アー!』と叫ぶ。この勢いで30-0、40-0。エースをとりにいってミス40-15、攻めの姿勢をくずさず次もエースを取りに行った大沼くん、最後はエースでゲームオーバー。この瞬間、大きく両手をあげ『オー!』と吠えた。
11/2(土) 準決勝 VS 第2シード 丹下颯希選手(四国/新田高)この大会のダブルス準決勝にも進出
大沼VS丹下 2019MUFGテニストーナメント準々決勝で対戦、2-6 6-1 3-6で敗れている。リベンジとなる。
大沼くんの試合中、一生懸命拍手をしていたかずコーチ。そんなコーチの存在を確認して、弱気にならないよう、守りにはいらないよう鼓舞するためチラチラみていた大沼くん。大沼くんが見るたびに『ウン・ウン』と首をうなずいていたら、ロービングに注意された。『アイコンタクトをとらないで下さい。』『目を合わせないで下さい。』
試合前のこうきノートを公開。コーチの言葉、戦略など、苦しい時に唯一の自分の味方となる。
10/31(木) 3回戦 VS 関西地方 楠戸 遥葵 選手(星田TC) 6-2 6-4 で勝利!準々決勝進出!
試合経過:かずコーチ『今大会の中で、一番素晴らしいプレーだった』と絶賛した試合内容だった。スコア的にはそうでもないが、いつ逆転されてもおかしくない状況で常に緊迫した空気が張り詰めていた。一瞬でも集中力を切らせた方が負けてしまう一進一退の中、勝敗を分けたのはたった一球のミス。そして、集中力を最後まで切らさなかった大沼くんの強い精神力だった。
前日の試合の反省、大沼くんのボールが真中に集まり過ぎていたことを修正。昨日の楠戸 選手の試合から、バックミス・フォアのクロスのサイドアウトを突破口にする戦術に。 今回は『クロスに多く集めよう』作戦に。バックにストレートはあまり使わない。クロスに打って 相手にストレートを打たせるために、大沼くんはバックを打ったあとセンターによらず大きく開けておきストレートを誘う。相手がクロスに返したら大沼くんはフォアに回り込み、シュート回転で打つ。返ってきたボールをオープンコートで返球する。これをメインプランにした。サービスの微調整も練習した。このメインプランとサービス練習が試合での大きなポイントとなった。
1セット目:相手サーブから始まる。0-1 大沼くんのサービス、ワイドにスピン、スライスをセンターと散らしてくる好調なサービスで 1-1。サービスがよかったのであせらずに済んだ。お互いキープで2-2 ここで試合が動いた。40-40 3回の長いデュースが続いた。お互い集中力を切らさず、空気が張り詰める。サービスの相手が有利だが、アドバンテージを取られても大沼くんは落ち着いていた。相手にフォアのサイドアウトのミスが出てきた。3度目のデュースで大沼くんが取りきる。初めてのブレイクで3-2。しかし楠戸 選手は全く動じず、攻めの姿勢を変えない。強いメンタルに感心させられる。ここで大沼くんの勝因はサービスが安定して武器になったことだった。サービスキープで4-2。7ゲーム目、楠戸 選手サービス40-0からデュースとなる。再び長いデュースに緊張感が増す。3度めのデュース、楠戸 選手のアドバンテージ、大きなチャンスがくる。やっと拾ったボールが絶好のエースボールに…大沼くんは取られた、と思った瞬間…エースになるはずの一打がネットに…4度目のデュース。ここで明らかに流れが変わった。あれほど一進一退の流れが一気に大沼くんへ流れた。このゲームをとり5-2。サービスでとり、6-2と1セット目をとった。
2セット目:相手のメンタルの強さをまた実感した。1セット目を全く引きずらず、集中力を高めている。相手サービスから始まり、1ゲーム目0ゲームでとられた。しかし2ゲーム目、大沼くんのサービスは好調だった。ワイドスライス・センタースライスが入り楽にサービスキープで1-1。そのままキープのシーソーゲーム、1-2 2-2 2-3 3-3 イージーミス1本で相手に持っていかれる緊迫感のあるすごい試合だった。追う立場だった大沼くんだが、1セット目と同様サービスの好調があせらず自信を保っていられた勝因だった。試合が動いたのは7ゲーム目。相手サービスで40-40、ここで球速がおちていた大沼くんがギアをあげた。球速の変化に合わせられなかったのか、ミスとエースでブレイク4-3。サービスキープで5-3。相手は全く攻めの姿勢をかえていない。後にかずコーチも『心・技・体すばらしい選手』と絶賛していた。相手サービスキープで5-4 緊迫感が途絶えない状況。大沼くんサービス、30-30 長いラリーから打ち抜いて勝ち取り40-30。相手のレシーブミスでゲームセット。
かずコーチ:この試合は大沼くんをさらに成長させてくれた。素晴らしい内容の試合だった。素晴らしいプレーだった。
試合中相手がつぶやいていた言葉、楠戸 選手が自分を鼓舞するために言霊(ことだま)にしていたのだろう『守りに入ると打ち込まれる』『なんで守りにはいったんだ』『気持ちを強くもつ』『守れば必ず打ち込む』メンタルの強さが伺える言葉だった。
大沼選手は試合前『コーチ、僕を一生懸命応援してください』と言ったそうだ。おそらく気持ちが弱くなりそうな時、集中力が途切れそうな時、かずコーチの存在が平常心に引き戻してくれるのだろう。この大舞台にのまれないようにかもしれない。その言葉通り、試合中ずっと大きな拍手をしていたかずコーチ。時々コーチの顔をチラチラ見ていた大沼くんが 試合後の反省ノートに『コーチが鬼の形相をしていた。はんにゃの顔になっていた。』と書いていたのには、笑うしかなかった。
11/1(金) 準々決勝 VS 北信越地区 中島 暁選手(エムスタイルテニスアカデミー)2019U-14ナショナルチームに選出、中牟田杯ではダブルス第1シード、ベスト8進出中。
10/30(水) 2回戦 VS 中国 地方 今井 汰育選手(ウィナーズTCO ) 7-5・6-0 で勝利!3回戦進出!
試合経過:昨日の試合の反省-フォアがあてて合わせるだけのテニスになっていたので、ベースラインに来たボールも振るような作戦。積極的に打つはずだったが…1セット目1-0 40-15 から取られ 1-1、1-2、1-3と相手がのってしまった。5ゲーム目に大沼くんは作戦変更。相手に合わせて返す『我慢のテニス』に徹底した。これが功を奏し、相手のミスが出だし 4-4まで追いつく。追いつかれてあせったまま さらにミスを重ねた相手。5-4 と大沼くんセットポイントを握る。が、大沼くんのミスが続き5-5。
勝負の11ゲーム、声を出して集中して6-5。30-30 この試合いちばんの勝負の1ポイント。ラリーが続き相手に大きなチャンスボールがいってしまった。打ち込んだボールがわずかにベースラインを越えた。すかさず大沼くんが『アウト』の動作とコールをした。すると、相手が『えー!』とネットにつめよる。ここでかずコーチの脳裏に浮かんだのは、8月の全日本ジュニア(大阪)で3セット目スーパータイブレーク8-8でのこと。相手のボールがバックアウトしたが、コールしたにもかかわらず相手に攻めよられ判定を覆してしまったのだ。強く言えないメンタルの弱さが出てしまった場面だった。結果8-10で敗退してしまった。かずコーチは何にも言えないコートの外で、頭まで血が昇ったとか?その後大反省会は言うまでもないが。
再び同じ状況で同じ場面がやってきた。果たして大沼くんのとった行動は…
しっかりとボール痕をさし『アウトです』と毅然とした態度だった。かずコーチ曰く、『今までのどの広季より輝いていた!感動した!』相手もその気迫に何も言えなくなり、受け入れた。40-30 次の1本は相手のミスで1セット目を執念でもぎ取った。
続く2セット目。1ゲーム目から打ち込む作戦にした。本来1セット目にやろうとしていた作戦、打ち切って打ち切ってベースラインのボールも打ち切る。ギアを2段階上げた。相手は意表を突かれたのか返せず、エースがほとんど決まる。結果6-0で勝利。見事3回戦に進出を果たした。
試合が終了してから判明したことだが、明日戦う第12シードが敗退。しかも大沼くんのベスト4の山の第3シードも敗退。シード選手は大沼くんひとり。ものすごいチャンスだ。大沼くんはさらに上を目指して戦います。リバーの皆さんも念力送って下さい。3回戦 VS 関西地方 楠戸 遥葵 選手(星田TC) 楠戸選手は 2019全日本ジュニアダブルス 14歳以下準優勝者です。リバーから念力を送りましょう!
博多の森テニス競技場は、福岡県内最大規模を誇るテニス競技施設です。屋外コート16面、屋内コート4面から構成されています。屋外コートの中で最も充実した設備を有するのがセンターコートで、観客席数は、3,450席あります。
試合直後。同じ年の仲間もできた。
夕食、博多ラーメン?
10/29(火) 1回戦 VS 中国地方 藤髙 聡真選手(チェリーTC) 6-3・6-2 で勝利!初戦突破!試合前の練習は同じ栃木県から出場の本田選手(サトウGTC)と。10/30(水) 2回戦の相手は 中国 地方 今井 汰育選手(ウィナーズTCO ) ベスト16入りをかけ戦いに挑みます。リバーでもレッスン前に大沼くんの勝利が報告され、みんなで大きな拍手をしました。さらに声援を送っています。
試合終了直後。戦略通りの安定した戦いで、大沼くん主導のテニスができた。次はもっと厳しい戦いになる。
大沼広季くんが 2019 U-15 全国選抜ジュニアテニス選手権大会(第 38 回中牟田杯)出場のため、10/28(月)AM7:00 茨城空港から飛行機で福岡空港へ出発。会場となる『博多の森テニス競技場』近くのホテルに到着。10/29(火)からの試合に備えています。
この大会、第6シードの大沼くん。1回戦の相手は 中国地方 藤髙 聡真選手(チェリーTC)。リバーの仲間からも声援を送って下さい。中牟田杯ドロー↓
中牟田杯とは?
テニス界において多大な貢献をし、日本テニス協会会長を歴任した 福岡県福岡市生まれ中牟田 喜一郎(なかむた きいちろう 1915/9.15-2008/10/18)氏を称え冠した大会。1982年から開催。15歳以下の日本一を決める大会で、種目は U-15男女シングルス・ダブルスのみ。各地域予選を勝ち抜いた選手(シングルス64・ダブルス32)が出場する。ジュニアデビスカップ及びジュニアフェドカップ代表候補選手選考会 も兼ねている。
中牟田 喜一郎氏とは?
岩田屋の創業家で、社長・会長を務めた。妻は元テニス選手の加茂純子。
福岡県福岡市にて岩田屋創業者中牟田喜兵衛の長男として生まれた。現在の神戸大学の前身となる神戸商業大学へ入学、テニス選手として3年時には3年の全日本ランキングで男子シングルス20位、ダブルス9位に名を連ねた。大学卒業後の1940年に岩井産業(現双日)に入社、1945年岩田屋に入社し、2年後社長に就任、1985年まで務めた。その後会長に就任したが、2002年に経営不振より伊勢丹の傘下に入ったのをきっかけに会長の座から退き、特別顧問となっていた。
テニス界においても1952年にデビスカップの日本チームの監督を務めた。1960年から1995年までは日本テニス協会の副会長、1995から2000年には会長を務め、その後は名誉会長となっていた。
1982年からは彼の名を冠したU-15中牟田杯全国選抜ジュニアが開催されている。1972年に西日本スポーツ賞に選ばれ、1987年には勲三等瑞宝章を受章した。